こんにちは、「知識で稼ぐ読書部屋」ちかどろです!
今回は、中小企業の経営者・個人事業主・フリーランスに向けた“攻めの福利厚生”とも言える一冊、『得する社長、損する社長 中小企業のための確定拠出年金』(花城正也 著)をご紹介します。
タイトルはキャッチーですが、内容は非常に実用的で、経営戦略・節税・従業員満足の3点を同時に実現する「企業型DC(企業型確定拠出年金)」の導入ノウハウが詰まった良書です。
書籍概要
- 書名:得する社長、損する社長 中小企業のための確定拠出年金
- 著者:花城正也
- 出版社:クロスメディア・パブリッシング
- 発売日:2022年11月28日
- ページ数:240ページ
- ISBN-10:4295407704
- ISBN-13:978-4295407706
要約:『得する社長、損する社長』のエッセンスを4つに分解
1. 確定拠出年金(DC)は「社長が得する」福利厚生制度
本書では、企業型DCを「社長自身が節税しながら資産形成できる唯一の方法」として紹介。役員報酬から拠出するのではなく、法人からの掛金として処理できるため、経費として損金算入が可能。社会保険料の削減や法人税対策にもつながります。
2. 中小企業における導入のハードルは思っているより低い
「大企業の制度でしょ?」「導入にお金がかかるのでは?」といった誤解が多い中、著者は「中小企業こそ企業型DCを導入すべき」と断言。実際には、社員数5名からでも導入可能で、コストも小規模で抑えられます。
3. 社員満足と人材定着にも貢献
企業型DCは、従業員にとっても非課税で積立できる福利厚生。給与を増やす代わりにDCで拠出することで、手取りが実質的に増えるケースも。福利厚生の充実は、採用力・定着率の向上にも効果を発揮します。
4. 税理士も知らない「企業型DC」の落とし穴と対策
本書では、実際に起きた導入ミスや運用トラブル、手続き上の注意点なども紹介。「金融機関任せ」「知識ゼロ」で進めると、結果的に損をするケースも多いため、経営者が最低限の知識を持つ重要性が説かれています。
読後の感想:これは“読む節税”本であり、経営戦略書だ
最初は「年金の本か」と軽く考えていましたが、読み進めるほどに内容の深さに驚きました。節税だけでなく、社員満足、事業継続、リスクヘッジまで一冊で語られており、まさに“攻めと守り”のハイブリッド戦略書。
特に印象的だったのは、「福利厚生は経営の武器」という視点。今後の人材不足時代を考えると、給与以外の魅力づくりは必須と痛感しました。
活用法・読者メリット
- 中小企業の社長が「合法的に節税しながら資産形成」できる
- 従業員の退職金制度代替や福利厚生の充実に使える
- 士業に丸投げしない「知って得する経営知識」が身につく
- 税理士・FP・社労士との会話で主導権を握れる
まとめ:制度を知らない“損する社長”にならないために
『得する社長、損する社長』は、難解に思える年金制度を、経営の言葉でかみ砕いて教えてくれる数少ない実用書です。
もしあなたが会社経営をしていて、法人資産をどう守るかに悩んでいるなら、この一冊で「新しい解決策」に出会えるはずです。
将来に備えるだけでなく、今の経営にもプラスになる。中小企業経営者・個人事業主必読の一冊です。