【わかったつもり?】読解力がつかない本当の原因を探る――『わかったつもり』の要約と感想
こんにちは。知識で稼ぐ読書部屋(https://chikadoro.com/)管理人のちかどろです。
今回は、西林 克彦さん著 『わかったつもり : 読解力がつかない本当の原因』(光文社新書)をご紹介します。
「文章を読んでいるのに、なぜか内容が頭に残らない」「説明を読んでいるはずなのに、実際は理解できていない」……そんな状態に陥った経験はありませんか?
本書では、まさに「自分はわかっているつもり」なのに実際はわかっていないという、読解力の壁の正体と、その克服方法が明らかにされます。
論理的思考力やコミュニケーション能力が求められる現代において、必読の一冊です。
1.本書の概要
- 書名:わかったつもり : 読解力がつかない本当の原因
- 著者:西林 克彦
- 出版社:光文社
- シリーズ:光文社新書
- 言語:日本語
著者の西林克彦さんは、思考・言語の分野で研究や執筆活動を行い、教育やコミュニケーションにおける“理解”の本質を追求されています。
本書では、「読解力が低い」という悩みを抱える人がなぜ生まれるのか、その背景を「わかったつもり」というキーワードで切り込み、豊富な事例とともに解説しています。
2.書籍の要約(初心者にもわかりやすく)
◆“わかったつもり”とは何か?
私たちは文章を読むとき、「これはこういう意味だ」と頭の中で即座に理解し、次の文へ進んでいきます。しかし、本当は充分に咀嚼していないのに、まるで理解できたかのように感じてしまう現象が「わかったつもり」。
たとえば、知らない専門用語に出会っても「なんとなく前後の文脈でイメージがつかめるから大丈夫」と思ってスルーする。そして実際には正確に理解できていない――そんな経験、ありませんか?
この「なんとなく」が積み重なると、文章全体の意味は曖昧なままになり、「読んだはずなのに頭に入ってこない」という感覚を生み出すわけです。
◆理解のズレを生む3つの要因
本書では、読解力を阻む主な要因として次のようなポイントが挙げられています。
- 言葉の定義や背景知識の不足
文章のキーワードとなる用語や背景情報が曖昧だと、理解が表面的になりがち。 - 論理構造を追えていない
著者がどういう論の流れで結論に至っているのかを丁寧に追わないまま“わかった”気になる。 - メタ認知の欠如
「自分は本当に理解できているのか?」を省みず、表面的な理解で先へ進んでしまう。
こうした要因が重なるほど、「実際にはわかっていない」けれど本人は「わかった」と思い込むズレが拡大してしまうのです。
◆読解力を高めるための処方箋
では、どうすれば「わかったつもり」を脱して本当に理解する読解力を身につけられるのでしょうか。
本書では、具体的なトレーニングとして:
- キーワードの意味を辞書などで必ず確認する
- 文章の論理構造(主張・根拠・結論)を可視化する
- 一度読んだ文章を自分の言葉でまとめ直し、説明できるか試す
- わからないところを放置しないで「どこがわからないのか」を明確化する
といった方法が提示されています。
特に「自分の言葉で説明できるか」というステップは、理解を深めるうえで最も効果的。なんとなくのイメージで把握しているだけでは、説明しようとすると壁にぶつかります。その時点で「どこが曖昧なのか」を再確認するわけです。
3.読後の感想(共感・学び・行動への気づき)
私自身、本書を読んで「確かに、わかったつもりで読んでしまうことが多いかも…」と耳が痛くなりました。
現代は情報量が膨大で、スピード感も求められるため、どうしても文章を流し読みしてしまいがち。
しかし、その結果として「なんだかよくわからない」という状態を助長しているのだと改めて気づかされます。
また、「わかったつもり」は読書だけに限らず、仕事の資料やメール、学校の教科書など、あらゆる文章に関わる問題だと感じました。
例えば、職場のプレゼン資料を読んだつもりでも実は要点が理解できていなかったり、商品説明を読んだはずなのに質問されたら答えられなかったり……。
本書のアドバイスを取り入れることで、文章から本当に必要な情報を得られるようになり、仕事や学習のパフォーマンスも向上しそうです。
4.書籍のメリットや活用法(どう活かせるか)
- 読解力に自信がない人への指針
流し読みで曖昧に理解している箇所を補強する具体的な方法が学べる。 - 学生の勉強法や社会人の仕事術にも応用
ノートの取り方や資料の読み方に、本書の「論理構造の可視化」などを活かせる。 - コミュニケーション能力の向上
自分が本当に理解できているかを確認しながら読むクセをつけると、説明力や議論力もアップ。 - メタ認知を育む
「自分はどこまでわかっているか?」を常に振り返るトレーニングにより、自己評価力が高まる。
5.まとめ
『わかったつもり : 読解力がつかない本当の原因』は、「読んでいるはずなのに頭に入ってこない」「学んでいるはずなのに成果が出ない」など、読解力の問題に悩む多くの人に向けて書かれた良書です。
日常的に文章を読む機会があるなら、誰もが陥る可能性のある「わかったつもり」の罠。その構造を理解し、克服するヒントが満載です。
読んだ後、「もう一度ちゃんと読んでみよう」という姿勢で他のテキストにも向き合いたくなるはず。
知識を深めたい方や学生、社会人だけでなく、あらゆる読書好きにもおすすめ。
情報過多の時代だからこそ、本書のアプローチを取り入れて“真の読解力”を磨き、人生の質を高めてみてはいかがでしょうか?

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