こんにちは、「知識で稼ぐ読書部屋」ちかどろです!
今回ご紹介するのは、『リーダーの仮面 ──「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』。
プレーヤーとして高評価を得ていた人ほど、マネジメントに戸惑うもの。本書はそんな「現場のトッププレーヤーが陥りやすい落とし穴」と、その解決法を体系的に教えてくれる一冊です。
書籍概要
- 書名:リーダーの仮面 ──「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
- 著者:(記載なし)
- 出版社:ダイヤモンド社
- 発売日:2020年11月25日
- ページ数:288ページ
- ISBN-10:4478110514
- ISBN-13:978-4478110515
要約:『リーダーの仮面』のエッセンスを5つの原則で解説
1. 「評価」の原則:成果主義をチームに浸透させる
プレーヤー時代は自分の成果だけを追えばよかった。しかしマネジャーは、メンバーの成果に責任を持つ存在。本書では、感情や好き嫌いに左右されず「成果で評価する仕組み」の重要性が語られています。
2. 「ルール」の原則:属人化を排除する
マネジメントが個別対応ばかりになると、組織は疲弊します。だからこそ「ルール」を明確に定め、それを守らせることが必要。公平性と効率性を保つためにも、ルールで動かす仕組みづくりがリーダーの役割です。
3. 「仕事」の原則:仕事を任せて育てる
優秀なプレーヤーほど「自分でやったほうが早い」と思いがち。しかし、部下が成長するためには「任せる勇気」が不可欠。本書では、仕事を“教える”ではなく“任せる”ことの本当の意味を再定義しています。
4. 「組織」の原則:組織に最適な意思決定を優先する
マネジャーは個人ではなく「組織」を動かす存在。部下に好かれることよりも、組織が成果を上げるために「時に冷静な判断を下す覚悟」が求められます。だからこそ“仮面”が必要なのです。
5. 「責任」の原則:成果も問題もすべて自分ごとにする
リーダーはチームのすべての結果に責任を持ちます。失敗しても「部下のせい」にしない。メンバーが動けていないのは、自分の指示や仕組みに課題がある——その覚悟が真のマネジャーの条件だと語られます。
読後の感想:「リーダーの仮面」は覚悟の証だった
この本は、“優しいリーダー”や“いい人”でい続けたいと思っていた私にとって、まさに痛烈な一撃でした。
リーダーとは「孤独な判断」を下す存在であり、「嫌われる勇気」を持たなければならないことを、理論と実例で説いてくれます。
特に印象に残ったのは「仮面をかぶることで、部下を守ることができる」という言葉。仮面とは無感情になることではなく、組織のために自我を一時的に封印する行為——この考え方が私の中でスッと腑に落ちました。
活用法・読者メリット
- プレーヤーからリーダーに昇進した人の“迷い”を解消
- 感情ではなく構造でチームを動かす考え方が学べる
- 組織の成果と部下育成を両立させる仕組みづくりのヒントに
- 「嫌われたくない病」から解放される
まとめ:「いい人」から「強いリーダー」へ
『リーダーの仮面』は、単なるマネジメントハウツー本ではなく、「リーダーとは何か?」という本質を問い直す本です。
部下とフラットな関係を目指してもうまくいかない。成果を出すには、“仮面をかぶる”という強さが必要だと教えてくれます。
昇進後に悩んでいる方、新任マネジャーの方にこそ強くおすすめしたい一冊です。