『会社を育てる節税の新常識』要約・感想|東大卒税理士が教える“成長につながる”賢い節税とは?
こんにちは、「知識で稼ぐ読書部屋」ちかどろです!
今回は、法人経営者や経理担当者、これから会社を立ち上げたいと考えている方にぜひ読んでほしい1冊をご紹介します。
それが、『東大卒税理士が教える 会社を育てる節税の新常識』(斎尾裕史 著)です。
「節税=税金を減らすだけ」という固定観念をくつがえし、“会社を成長させるための節税”という視点を提示してくれる、まさにビジネス戦略書でもあります。
書籍概要
- 書名:東大卒税理士が教える 会社を育てる節税の新常識
- 著者:斎尾 裕史(さいお ひろし)
- 出版社:同文舘出版
- 発売日:2021年5月1日
- ページ数:232ページ
- ISBN-10:4495540793
- ISBN-13:978-4495540791
要約:『会社を育てる節税』の要点4選
1.節税とは「未来への資金繰り」
本書の最大の特徴は、節税を「経費を増やすための操作」ではなく、「会社の未来に資金を残す手段」と定義している点。将来の投資や人材育成に使えるお金をいかに多く確保するか、それが本当の“会社を育てる節税”だと説かれます。
2.「節税ありき」ではなく「事業ありき」
よくある“節税テクニック本”とは異なり、本書では「何のための支出か?」という本質に立ち返ることを重視。無駄な買い物や設備投資をして税金を減らすのではなく、あくまで“事業に資する支出”が前提です。
3.役員報酬・退職金・保険活用の基礎が学べる
法人の節税に欠かせない「役員報酬」「退職金」「法人保険」なども丁寧に解説されています。節税になる仕組み+注意点が図とともにわかりやすく紹介されており、誤った使い方を防ぐ知識が得られます。
4.「会社を長く続けるために」何を考えるか
短期的な節税よりも、「会社が10年後も続くこと」を目的とした財務戦略・資金設計が重要だという著者の哲学が全編に流れています。特に、黒字倒産を防ぐための資金繰りの考え方は、すべての経営者にとって必須の視点です。
読後の感想:「節税=経営の質」と実感できる本
これまで「節税=テクニック」と捉えていた私にとって、本書はまさに“節税観”をアップデートしてくれる一冊でした。
「税金を減らすことが目的ではない」というスタンスには納得感があり、事業と数字に向き合う経営者の責任と覚悟を感じさせてくれます。
小規模法人の経営者として、無理なく、でも長く育てていく上で欠かせない視点が満載でした。
活用法・メリット:中小企業・法人経営者必携のバイブル
- 法人の財務設計・役員報酬・退職金戦略を体系的に学べる
- 節税“以前”に必要な経営判断の軸がわかる
- 黒字倒産を防ぐキャッシュフロー管理の思考が身につく
- 税理士任せにせず、自社の経営を主体的に考える材料になる
まとめ:節税は「未来をつくる戦略」である
『会社を育てる節税の新常識』は、単なる節税ノウハウではなく、会社の未来を考え抜く経営者のための“武器”となる一冊です。
節税は目的ではなく、経営を安定・成長させるための「しくみづくり」だと気づかせてくれる本でした。
経営者の方はもちろん、経理・財務担当者にも強くおすすめします。