「お金の常識、ちゃんと知ってる?『今さら聞けないお金の超基本』で人生の土台を整える」

書評 感想

お金に関する知識って、誰かが丁寧に教えてくれるわけではありません。にもかかわらず、日常生活や人生設計においては不可欠なスキルです。泉美智子さんの『節約・貯金・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』は、そんな「今さら聞けない」不安を優しく払拭してくれる一冊です。

本書は、家計管理・貯金・投資といったテクニックに入る前に知っておきたい「お金の土台」をしっかり学べる内容になっています。年収と手取りの違い、保険の仕組み、社会保険と税金の関係、ライフプランニングの基本など、社会人であれば誰でも知っておくべきことが、わかりやすい図解とともに丁寧に解説されています。

例えば「手取りが思ったより少ない理由」は、住民税や厚生年金、健康保険料などの控除によるもの。この仕組みを理解することで、手取りをベースに家計管理を行う重要性がわかってきます。

さらに、貯金ができない人の多くは「お金の流れ」が見えていないことが原因です。本書では、固定費と変動費を分けて考える習慣や、「見える化」による無駄遣いの把握など、すぐに実践できるヒントも紹介されています。

投資に関しても、無理にリスクをとるのではなく、まずは制度(NISAやiDeCo)を知り、自分の目的に合った選択をすることが大切だと説いています。堅実かつ現実的な視点が貫かれており、特にお金に苦手意識のある初心者にとっては安心して読める内容です。

【感想】

この本を読んで感じたのは、「知ること」こそが最大の節約であり、最強の投資だということです。お金の使い方を変える前に、まずは「なぜそうするのか」を理解すること。それが、お金に強くなる第一歩なのだと再認識しました。

難しい専門用語が多いお金の話も、この本ならフラットな視点で入門できる。学生や新社会人はもちろん、家計が気になり始めたすべての世代に読んでほしい一冊です。


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