「バカでも稼げる」は本当か?『米国株』高配当投資の真髄に迫る|バフェット太郎流シンプル戦略とは

書評 感想

書籍概要と要約

バフェット太郎著『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』は、投資初心者でも「再現可能な成功」を目指せる高配当戦略を、徹底的に平易な言葉で解説した一冊です。本書の核となるのは、「インデックスではなく、個別銘柄で、高配当を狙え」という主張。著者のキャラクター性を活かしたユーモアと毒舌を交えつつも、説得力のある投資哲学が展開されています。

著者は、米国株においては「S&P500のような指数連動型ではなく、連続増配銘柄に着目せよ」と主張し、コカ・コーラやジョンソン・エンド・ジョンソン、P&Gなどの大型優良企業への長期投資を推奨します。配当再投資を続けることで、時間を味方にして資産形成が可能になると説いており、「売買のタイミングを読むのではなく、淡々と買い続けること」が最大のポイントです。

また、著者が何度も強調するのが「感情に流されるな」というメッセージです。株価が下がっても狼狽売りせず、むしろバーゲンセールと捉えて買い増す。その「バカでもできる」シンプルな行動を積み重ねることこそが、長期的には大きな果実をもたらすと語られます。

本書の魅力は、難しい専門用語を極力排し、あくまで「一般人が実践できる投資方法」にフォーカスしている点にあります。過去の金融危機やバフェット自身の言葉などを例に取りながら、「何が本当に儲かる投資なのか」を再確認させてくれます。


感想:

「バカでも稼げる」と一見挑発的なタイトルですが、実際に読んでみると、その言葉の裏には「愚直にやれば、誰でもできる」という深いメッセージが込められていることが分かります。特別な知識も、タイミングを読むセンスも不要。ただし、成功の条件は「継続すること」と「感情を排すること」。シンプルですが、それを実践できる人は意外と少ないという現実を突きつけられます。

特に印象的だったのは、「損をしたくないという気持ちが、損を生む」という指摘。投資における最大の敵は自分自身の感情だという教訓は、どんな投資本よりも心に残るものでした。

投資に興味があるけれど難しそうと感じている人、または過去に失敗して自信を失った人にこそ、読んでほしい一冊です。成功の鍵は、複雑さではなく「わかりやすさ」と「続ける勇気」にあると教えてくれます。


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